Destino-sailing

セーリング競技規則やレース運営を中心に、セーリングライフについて書いています。

マークルームを与える/もらうこと

やっと本題のマークルームを与える/もらうところです。余計なことは既に取り払っていますので、本題はここだけです。

 

18.2 マークルームを与えること

(a) 艇と艇がオーバーラップしている場合、外側艇は内側艇にマークルームを与えなければならない。ただし、規則18.2(b)が適用される場合を除く。

(b) 艇と艇がそのうちの最初の艇がゾーンに到達したときにオーバーラップしている場合には、その時点での外側艇はその時点での内側艇に、それ以降、マークルームを与えなければならない。艇がゾーンに到達したときにクリア・アヘッドである場合には、その時点でのクリア・アスター艇はその時点でのクリア・アヘッド艇に、それ以降、マークルームを与えなければならない。

(c) 艇が規則18.2(b)によりマークルームを与えなければならない場合、

 (1) その艇は、その後オーバーラップが解けたり、新しいオーバーラップが始まったとしてもマークルームを与え続けなけれればならない。

 (2) その艇がマークルームを得る資格がある艇の内側にオーバーラップした場合には、オーバーラップが続いている間、相手艇がプロパー・コースを帆走するルームもまた与えなければならない。

 

簡単ですね!さて、まとめます。

マークルームがあるのは、風上マークでは同一タックの場合のみで、その他は回るべき全てのマークとフィニッシュ・マーク。(スタート・マークは含まない)

 

ゾーン到達時にオーバーラップがあり、自分が外側艇だったら、

・内側艇にマークルームを与える。もちろん、オーバーラップ艇が複数の場合もある。

・その艇間で、その後のゾーン内でオーバーラップが解けたり、またラップしたりしても、ゾーンに到達した時の関係が続く。

・状況が変わって自分が内側艇になってしまっても、ゾーンに到達した時に内側艇だった艇の邪魔をしてはだめ。

・風上マークで内側艇がマークに入るためにタックしたいと言ってきてもそのタックのルームは無いよとお伝えしてOK。但し、シュートして入ってくる可能性はあるので、マークルームは作っておく。(フィニッシュ・ラインが風上の時、アウター側フィニッシュの時なんかでもよくあるケース。)

 

ゾーン到達時にオーバーラップがあり、自分が内側艇だったら、

・真っすぐマークに向かう道と、マークにぶつからずに回るルームをもらえる。もちろん、自分にも内側艇がいたら、自分は内側艇だけれども外側艇でもある。

・ゾーンに入ってから、元々の外側艇が内側に入ってしまったら、自分のプロパー・コースを主張して進む。

・風上マークでスターボードでアプローチしていて、タックしないと入れなくなってしまっても、タックのルームはもらえない・・・。頑張ってシュートして入るか、入れなければマークルームは諦める。(そうなる前に、なんとかしよう。)

・必要なマークルームがもらえなかった場合、もらえなかった立証を出来るような行動をする。

 

いずれの場合も、ゾーン到達時にその前の状況からの継続でオーバーラップしてた?切れた?とわからない場合は、してなかった、切れてなかった、という判断をします。

 

いかがでしょうか。過去5回でマーク周辺の大事なところを整理しました。

自分で書いていて、私はかなりスッキリしました!!