Destino-sailing

セーリング競技規則やレース運営を中心に、セーリングライフについて書いています。

第4章

規則42違反が取り消される場合

東京オリンピックのレーザーラジアルの予選最終レースで、スタート後、トップのデンマークの選手が泣き崩れていたシーンがありましたね。私はあまり集中して見ていないタイミングで、スタートで規則42違反(スカリング)を取られたところと、その後泣いてい…

TCからのプロテスト

権威あるレガッタでは、抗議が多数出るのは当たり前のことです。 今回のオリンピックもいくつも出ていますが、通常の国内のレガッタではレアな抗議が出ていたので、こういうケースが無いとなかなか紹介できない規則について書きたいと思います。 それは、テ…

O旗とR旗

オリンピックのフィン級の初日、特に第1レースは風の強弱・振れが激しかったですが、第1マークでR旗が掲揚されました。 ぼんやり見ていた私は、ここで初めてフィンもP5適用できるクラスルールなのか~と気付きました。 P5とは、付則Pの規則5のことです。 470…

レース信号旗

レース信号旗はRRSの一番初めに見開きのページがあり、視覚信号の上げ下げの時に定められた音響信号を使う規則が記載されています。 旗はただ上げれば良い訳ではないので、特に各旗の音響信号についての短音・長音・回数は、よく確認しましょう。 選手側から…

レースの帆走>③フィニッシュ

レースの帆走は、スタートして、コースの帆走して、そしてフィニッシュ。 予想以上に回を費やしましたが、やっと、フィニッシュまで辿り着きました~。 さて、フィニッシュとは。 定義 フィニッシュ スタート後、艇体の一部がコース・サイドからフィニッシュ…

レースの帆走>①スタート~リコールとペナルティー(後編)

なんだか酷いタイトルですね・・・(笑) 後編は、 30.1 I旗規則 30.2 Z旗規則 30.3 U旗規則 30.4 黒色旗規則 について、整理したいと思います。 I旗規則とそれ以外の大きな違いは、いてはいけない場所の範囲です。 前回も書いた通り、上図の通り、I旗規則は…

オン・ザ・ウォーター・ジャッジでのペナルティー履行

前回紹介したように、第2章違反はペナルティー履行によって解消が出来ますが、それ以外のルールでは、ペナルティー履行では違反を解消できません。つまり、第2章(艇が出会った場合)以外の違反が判定された場合は、基本的には失格となります。これらは、言…

ペナルティーの履行

さて、今までの回で紹介してきた規則のほとんどは、違反した場合、海上でそのペナルティーを履行できるものです。 ということで、今回はペナルティーの履行について、まとめたいと思います。 前提は、こちら。基本原則を再掲しておきます。 基本原則 スポー…

付則Pと推進方法の解釈

今回は、 規則42 推進方法 付則P 規則42に関する特別な手順 についてです。付則Pが適用されるレースに出る場合は、よくよく確認しておきましょう! 簡単に言うと、推進方法については規則42の通りシーマンシップに基づいて行動しなければならないですが、付…

推進方法に関する規則 NGなこと

前回、OKな推進方法のことを書きましたので、今回はNGな推進方法をまとめます。 42.2 禁止される行動 規則42.1の適用を制限することなしに、次の行動を禁止する。 →逆に言うと、この規則の適用を制限することは可能です。 NG規則まとめると言いつつ、更なる…

マーク

前回からの流れもあり規則18「マークルーム」について触れていきたいと思います。 その前に航路権の回でも触れたそもそもの話、レース中、マークにおいての大前提の規則がこちらです。 31 マークとの接触 レース中、艇は、次のいずれかのマークと接触しては…

RRSの基本原則

RRSの基本原則は以下の2つ。 言わば、「人間性を高くもってセーリング競技に関わりましょう。」です。 基本原則 スポーツマンシップと規則 セーリング・スポーツの競技者は、守り守らせる一連の規則により統制されている。 スポーツマンシップの基本原則は…